こんにちは、廣本です📈。
今回はTableauで相対値の推移をつくる方法をまとめてみました。
なぜ相対値が必要なのか
データ分析において、絶対値(実数値)だけでなく相対値(基準値との差や比率)を使って推移を見るメリットには、以下のようなものがあります。
- 異なる規模のデータを比較できる:規模が大きく異なる商品やエリアでも、相対値を使うことで公平に比較できます。
- トレンドを明確に把握できる:絶対値では見えにくい変化の割合や成長率が可視化され、本質的なトレンドが把握しやすくなります。
- パフォーマンスの評価がしやすい:目標達成率や計画比などの相対値を用いることで、パフォーマンスの良し悪しを直感的に理解できます。
- 異なる単位のデータも比較可能:単位の異なるKPI(例:売上と顧客数)も、指数化することで同じグラフ上で比較できるようになります。
Tableauではこうした相対値を計算するための機能が搭載されています。
今回、下記のように数値の規模が異なるサンプルデータを準備しましたので、こちらを使って推移グラフを比較してみましょう。
用意したデータ(乱数)
- カテゴリ1:1,000~10,000の間の値を取る
- カテゴリ2:100~1,000の間の値を取る
- カテゴリ3:0~100の間の値を取る
絶対値の場合
まずは、そのままの値である絶対値の推移を見てみましょう。
軸のスケールが、値が大きいカテゴリ1に合わせているため、特にカテゴリ3の推移の変化がほとんど見られなくなっています。

最初の値を1とした場合
最初の日付の値を1とした相対値の推移は、以下のようになりました。
カテゴリ1とカテゴリ2は、最初の値を下回っているところが多いですが、カテゴリ3は変化の幅が大きいことがわかります。
SUM([値]) / LOOKUP(SUM([値]) ,FIRST())

最後の値を1とした場合
最後の日付の値を1とした相対値の推移は、以下のようになりました。
カテゴリ2は最後の値が最小値だったということもあり、変化の幅が大きくなっています。
SUM([値]) / LOOKUP(SUM([値]) ,LAST())

最小の値を1とした場合
期間内の最小値を1とした相対値の推移は、以下のようになりました。
取る値の相対的な範囲が最も大きいカテゴリ3の変化の幅が最も大きくなっています。
SUM([値]) / WINDOW_MIN(SUM([値]))

最大の値を1とした場合
期間内の最大値を1とした相対値の推移は、以下のようになりました。
いずれのカテゴリも最大値と比較した際の変動が同じくらいの幅で生じています。
SUM([値]) / WINDOW_MAX(SUM([値]))

平均の値を1とした場合
期間内の平均値を1とした相対値の推移は、以下のようになりました。
いずれのカテゴリにおいても、基準を上回った月と下回った月がひと目でわかるようになっています。
SUM([値]) / WINDOW_AVG(SUM([値]))

最大の値を1、最小の値を0とした場合
期間内の最大値を1、最小値を0とした相対値の推移は、以下のようになりました。
平均の値を1とした場合とほぼ同じようなグラフになりましたが、最大値と最小値がそろっているため、より直感的に理解しやすくなりました。
(SUM([値]) - WINDOW_MIN(SUM([値]))) / (WINDOW_MAX(SUM([値]))-WINDOW_MIN(SUM([値])))

まとめ
今回は相対値の推移グラフをつくってみました。 相対値をうまく活用することで、異なる規模や単位のデータを効果的に比較分析することができます。
なお、相対値を使う場合は、いくつか注意点もあります。
- データが更新されるとグラフの形状が変化する:最新のデータが追加されると、基準値も変わり、グラフの形状が大きく変化する可能性があります。
- 読み手にミスリードを招かないようにする:相対値だけでなく、絶対値も併せて示すことで、実際の規模感を伝えることも大切です。また、何を基準にした相対値かを明記しましょう。
- 外れ値に注意:極端な外れ値が存在すると、グラフのスケールが歪み、他の期間の変動が見えなくなることがあります。そのような場合は外れ値を除外するか、対数スケールの使用を検討しましょう。
注意点に気をつけながら、みなさんもぜひ試してみてください!